カジノの詐欺犯罪5つ!イカサマを成功させた詐欺師の犯行手口とは?

カジノでイカサマを行う。

それは世に蔓延るどの詐欺犯罪よりも難しいとされ、過去も、そして今も、この超難関な犯行を成功させた者には「伝説の詐欺師」という名が刻まれます。

今回は、そんなカジノ詐欺師たちによる”映画のような犯行手口”と、その事件詳細についてお届けしましょう。

 

【詐欺1】煙草スイッチ

煙草

1973年、フランスのカジノドーヴィル(Casino Deauville)で起きた「煙草スイッチ詐欺」。

これは、カジノディーラー兼アマチュア無線家、その姉、その義理の弟、によって作成された自作無線送信機をルーレットに使用するボールと煙草ケースの中へ埋め込み、それらを送受信することで自分の好きな箇所へボールを落とす、というまさしく巧妙な詐欺犯罪です。

 

イカサマ無線機を発明

犯行手口としては、開発した無線送信機を

  1. 改造煙草ケース内(送信用)
  2. ルーレットのボール(受信用)

の2つへ埋め込み、ボールへの変換とテーブルのディーラーは無線家、ベットする者はプレイヤーを装った弟、スイッチの操作は弟の付き添いとして同行していた姉という分担で実行。

しかも、操作したボールは90%の確率で6つの数字の範囲に落ちる高性能を発揮し、またその様子も「普通にカジノへ遊びに来た姉弟」にしか見えないというのです。

もはや「発明家」の名が相応しく思いますが、この手口によって3人は500万フラン(当時、約1億円以上)の窃取に成功しました。

 

姉のもつ美貌が逮捕への足掛かりに

しかし、”たったの1週間”で”1億円が消える”となればカジノ側も見過ごせません。

それからというもの、カジノ側は全ての可能性を検証しました。ディーラーによるイカサマ、ホイールの欠如、プレイヤーによる窃盗。調査は数週間に及び、また専門家も加わったそうですが、とくに変わった様子は捉えられず、もはや迷宮入りしそうな雰囲気となりました。

ところが自体は急変。なぜかカジノのオーナーが詐欺共犯者である「姉の美貌」に興味を持ち始めたのです。これを機にオーナーはあることに気づきます。「彼女がいるときに限って、そのテーブルのプレイヤーが大勝ちする」という事実です。

ここからはカジノ側の大逆転劇。もう一度それらについて徹底的に調査をし、ルーレットに電波が使われていることを明らかにしました。その結果、3人の「煙草スイッチ詐欺」は暴かれ、逮捕。

彼女がもつ美貌が詐欺事件を明らかにする足掛かりとなってしまったのです。もし、彼女のマスクが美しくなかったら・・。この事件はきっと、3人の勝利と化していたでしょう。

 

【詐欺2】60秒ATM

ATM

2012年、カリフォルニア州とネバダ州のカジノに置かれたATMを使い、たったの”60秒”で莫大なキャッシングを成功させた「60秒ATM詐欺」。

これは、首謀者Ara Keshishyan(アラ・ケンシャン)という一人の女性が、Citibankで開設した複数の当座貯金口座に少額を入金し、現金の前払いが可能なカジノATMにて10倍に引き出すという詐欺犯罪です。

 

デビットカード1枚

首謀者であるアラは、60秒間のセキュリティギャップがある「カジノATM(向こうではキオスクという)」の存在に目をつけました。

これを機に、20を超えるCitibankの当座貯金口座をもつをチームを結成。その共犯者数は14人まで上ります。

それからチームはラスベガス全域と南カリフォルニアのカジノで計画を実行。シティバンクの電子取引プロトコルギャップである「たったの60秒間」という限られた時間のなか、あらかじめ入金していた口座から10倍もの金額を出金させたのです。

その全体金額は、2009年6月~2010年1月までで100万ドル以上(約1億1,000万円)。準備こそありましたが、詐欺現場で使用したのは口座のデビットカード1枚。数十秒で数億を引き出したサイバー詐欺として地元でも話題となりました。

 

13番目の被告と1人の逃亡

事件当初は「入出金を1万ドル未満に抑える」という連邦取引報告要件を回避するアナたちの計画により、かなり難航したようです。

しかし、FBI等の調査により犯行手口が明るみになり、結局アナを含む計13人は連行されてしまいましたが、アナは一番最後になるまで有罪を認めず、結果として13番目の被告となりました。

いまだ1人は逃亡中とのことですが、捕まったほとんどの被告人は禁固刑+賠償金の有罪判決が下され、この件は「自らの個人的利益のために金融システムを乱用した極めて悪質なもの」として終止符が打たれました。

さすがのアナでも、FBIにはお手上げです。

 

【詐欺3】カンヌのコンタクトレンズ

コンタクトレンズ

2011年、またもやフランスにてカジノ詐欺が行われました。その舞台はカンヌのプリンセスカジノ(Princes Casino)。

イタリア人とフランス人グループ3人が、特殊なコンタクトレンズの装着と、誰にも見えないカードへのマークで、数百万円の窃取に成功した詐欺事件です。

 

特殊なコンタクト

イタリア人とフランス人によって計画されたこの窃取計画は、スタッドポーカーのプレイ中、フランス人がAやKにマークを付け、同席のイタリア人に情報共有。その与えられた情報をもとに、連勝を続けるという犯罪手口でした。

この巧みな技術と手口によって、彼らは合計64,000ユーロ(約850万円)の大金を騙しとったようです。

 

共通の視覚

彼らは欲望を抑えられず、再び同じカジノクラブへ足を運んでしまったことをキッカケに、グループへの疑惑が高まります。

そして事態は警察が出動するまで拡大。とはいえ、プレイヤーがどうやって印を見ることができたのか…を判明させなければ証拠不十分のため追い詰められません。

特殊なカメラの使用、ディーラーとの共謀。さまざまな手口を考えましたが、彼らにその使用証拠はなく、かなりの調査時間を費やしたそうです。しかしある時、「特殊なコンタクトレンズをグループ全員が装着している」ことに気づいてしまったのです。

それからというもの、彼らは捕らえられ、誰も見たことのないコンタクトレンズというアイディアは残念な結果で終結しました。もちろん彼らは、長い、長い、懲役刑です。

この才能と発明をまっとうなビジネスに転じれば、850万なんて余裕で稼げるのでは?という意見は、彼らが今、一番悔やんでいることでしょう。

 

【詐欺4】Xによるハッキング

ハッキング

2011年、その舞台となったのはオーストラリア・メルボルンにある「クラウンカジノ(Crown Casino)」。

未だ判別できていない”X”の名を持つ男性が、監視システムにハッキングを行い、一夜で33ミリオンオーストラリアドル(約33億円)もの大金を盗むことに成功した、極めて秀逸な詐欺犯罪です。

 

カジノ内から監視システムを突破

カジノは日々大きな金が動くため、とてつもなく固いセキュリティが用意されていることはご存知かと思いますが、そのセキュリティの一つに「アイ・イン・ザ・スカイ」と呼ばれる監視システムがあります。

これは「カジノの目」とも呼ばれるように、プレイヤーやディ―ラーのイカサマ、強いて言えばカジノ内で起きている”全て”を至る所から監視するものですが、Xはこの監視システムへハッキングを行い、たったの数時間で、約33億もの大金を持ち去ってしまったのです。

オーシャンズ11という名が相応しい、まさに映画ような犯行ですね。

 

完全犯罪

それから数年たった今も、「ハッキングによって莫大なカネが無くなった」という事実しか残っていません。

現在分かっているのは、「VIPルームでプレイしていたイヤホンをつけた男が関与?」「ハッキングはカジノ内(または周辺)から行われた」「監視システムを把握し、どこにベットすれば勝てるかをイヤホン男に指示していた可能性」という3点のみ。

しかし、いずれも推測であり、イヤホン男が詐欺に関与している裏付けもできない状況のため、現段階で濃厚なのは「完全犯罪で終わる」という結末です。

誰にも気づかれぬまま、カジノ内から大金を盗み出す。一体、Xとは何者なのでしょうか?

 

【詐欺5】法を味方に

スマホ

2017年、またもやオーストラリアのクラウン・メルボルンで一つの事件が起きました。ただし、これは「詐欺」と明言できない、「法」を味方にした手口。

この方法によって、メルボルンの元バカラディーラー「Michael Huo」、プレイヤーとして参加した「Fiona Shum」「Yixuan Cui」「Ke Wang」の計4人は、58時間のプレイで、431,000オーストラリアドル(約3,420万円)を獲得したとされます。

 

不自然なカードの取り扱い

事件はクラウンガニーというルーム内で起こりました。詳細によると、Huoはプレイヤーとして参加した3人の仲間に次のカードを知らせ、あたかも偶然当たったかのようにテーブルで大きな勝利を演出したとされます。

カジノでは日々、レーダースクリーンを使用して前日の大きな10勝利を確認していますが、その解析からHuoと彼の共謀者による不自然なカードの取り扱いが発見されたそうです。

その結果、計4人の被告は2018年5月、テーブルでプレイ中のところを取り押さえられ、Huoは3時間以上の拘束、仲間の一人は警察が到着する前にクラウンカジノの内部捜査官によって尋問されました。

 

証拠不十分

当カジノの内部捜査官であるJason McHutchison氏は、裁判の証人として法廷に立ちましたが、裁判所の要求する「被告人を尋問した際の音声録音」と、「捜査関係者でやり取りしたテキストメッセージ」を提示できませんでした。

その理由は「テキストメッセージや音声録音には証拠となる内容を含んでいないと思い、後日スマートフォンを買い替えてしまった」というのです。

さらに、調査に関わったクラウンカジノのマネージャーは「保存しろ」という指示を出していないに加え、事件に関連する内容はなにも含まれていなかったと公言。つまり、尋問内容は永久に謎のまま葬られてしまったということです。

この状況を利用し、Huoの弁護士は情報提出を求めましたが、当然のことそれらを提出することはできず、結果、証拠不十分という形で不起訴になるとのこと。

この不自然な証拠の削除は果たしてどのような意味を持つのでしょうか。

 

まとめ

新しい発明、巧みな技術、優れた才能、法律。カジノによる犯罪は色々な手口のもと行われますが、どんなに賢いものだったとしても逃れられるのはごく一部です。

良い子のみんなは真似するな!

 

カジペディアに在籍しているライターが執筆したものです。 カジノに詳しいライターが分かりやすく丁寧にご紹介します。


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