【北海道知事選2019】カジノ(IR)誘致はどうなる?【鈴木直道VS石川知裕】

統一地方選とカジノは重要な関係があります。去年の一足早かった沖縄県知事選では、カジノ誘致に反対の立場をとる玉城デニー新知事が誕生したことにより、沖縄へのカジノ誘致はかなり可能性として薄くなりましたね。

今回は日本では真反対に位置する北海道知事選について解説します。大阪府に続いてカジノ候補地として注目を集めている北海道ですが、こちらは2人の候補者の公約(カジノ賛成VSカジノ反対)がわかりやすい形で割れており新知事が誰かで誘致の可能性もかなりはっきりするでしょう!

カジノ賛成の鈴木直道VSカジノ反対の石川知裕

カジノの賛否もさることながら、典型的な与野党対決となっている北海道。また、北海道といえば伝統的に社会党系が強くJR労組の票が大きく影響するため、現在国政では自民党一強と揶揄されますが北海道に関してはそうとは限りません。

典型的な与野党対決に見えるのですが実際には”一応代理戦争”。なぜなら両者とも無所属の候補なのです。鈴木直道(すずきなおみち)氏は自民・公明の与党系、石川知裕(いしかわともひろ)氏は立憲民主党など野党5党の推薦を受けていますので。さて、せっかく両者の公約が出揃っているのでカジノ以外も簡単に整理してみましょう。

北海道知事選2019の鈴木直道氏の公約

経済・・・「ほっかいどう応援団会議」を結成し企業版ふるさと納税などを活用して、道外から投資を呼び込む

自治・・・地域のリーダーを育成し業種や地域を越えたネットワークを構築、移住や定住を促進し関係人口を拡大する

JR・・・検討、協議を早急に進める

カジノ・・・経済効果のプラス面や社会的影響のマイナス面を総合的に勘案し、早期に判断する

北海道知事選2019の石川知裕氏の公約

経済・・・食と観光で地域活性化、TPP11やEPA対策を強化

自治・・・「北海道経営会議」を開催し、道内の経営者、学識研究者、市区町村長などで課題を協議

JR・・・鉄路を活かす方向で道主導で検討

カジノ・・・反対(誘致しない)

公約は概ね大差がない?でもカジノは真っ二つ!

こう見ると、大きいところでは両者とも五分五分な感じで具体策がありませんね。両者とも出馬表明から1ヶ月以上あったのに少し残念な気がします。

石川氏の公約は財源枯渇が気になるところです。カジノ(IR施設)は建設や運営で利益を出すことが見込めますが、反対なら治安は荒れないかもしれませんが経済発展もしません。それをさておいても、基本的に北海道のことは北海道でやる独立志向のようですが、財源はどうするのでしょう?

出資・融資を道外から呼び込み、カジノについても前向きな鈴木氏はさすが財政破綻した夕張市の市長を買って出ただけあって経済感はしっかりしています。しかし、鈴木氏はもともと北海道生まれ北海道育ちでもなく、知名度は良くも悪く(※後述)も石川氏が上に思えます。

北海道にカジノは必要か?

知事選なので、北海道の有権者がその決断を迫られるわけです。もちろん問題はカジノだけでなく、原発再稼働やTPP、地方活性化、JR赤字問題などなど山積みなのですが。不必要!と強く言う方の多くはやはり治安を気にかけておられる方が多いようです。

しかし、北海道はでっかいどうですよね?カジノができたとして治安が悪化しても、現実的に困るのは近辺の地域住民が主で、隣町まで50km、100kmと距離がある北海道ではむしろ地域の合意や地域産業の誘致活動を重視すべきかもしれませんね。

北海道というより苫小牧にカジノ誘致を推進している

そうです。実は現職の高橋はるみ北海道知事は、現状のところまで決まっているカジノ誘致の方針を次期知事に引き継ぐため、「IRに関する基本的な考え方」成案化しており、その中には、

  1. カジノ誘致ポジティブ
  2. カジノ優先候補地は苫小牧市

とあります。2018年11月26日に道議会の食と観光対策特別委員会で報告が行われ、2019年1月にはIR有識者懇談会で大半の賛同を得た結果となっています。苫小牧に誘致するメリットは、新千歳国際空港から30分というアクセスの良さや、土地が多いので開発がしやすいなどがあります。詳しくは下記記事をご参照ください。

つまり、仮にカジノ反対派の石川氏が当選しても、同日開票の道議会議員選でもカジノ反対派が多く議席を獲得しなければ、いきなり白紙に戻しづらくなっているということです。少し沖縄とは事情が異なるようですね。

道議会選挙も拮抗・・・カジノの行く末は読めない!

道議会選挙は議員定数101人であり、自民・公明の与党系議員が58人、その他野党系・無所属系が48人(全員が反対ではない)となっています。

2007,2011,2015年の同議会選挙でもずっと拮抗しており、党派レベルでは自民党に分があるものの、差は僅差なので野党共闘などの結果、与党系が過半数を割り込みカジノが白紙になる可能性は十分ありうることです。鈴木氏が当選した場合は、現状の知事の方針を引き継ぐスタンスであるようです。

北海道(苫小牧)にカジノが建設されるには知事も道議会も与党系の勝利が必須

投票

さて、当サイトを閲覧の方は知事が誰になるかよりカジノの行く末を気にされている方が大半可と思いますが、上記のポイントを整理すると北海道(苫小牧)にカジノを誘致するのにもっとも可能性が高いのは、知事も道議会も与党系が勝利することでしょう。

知事/道議会 鈴木直道氏 石川知裕氏
自民系 カジノ カジノ
野党系 カジノ カジノ

知事の権限というより、現職知事がカジノ誘致を成案化していて、苫小牧でも誘致に向けた住民説明会や関連企業を海外とも準備を勧め始めているため、道議会側だけが野党系になったくらいでは白紙にはなりづらいことが考えられます。

「カジノ建設」苫小牧市民を説得できる?

さて、仮に与党系の鈴木氏が勝利を収めたとしても、苫小牧市民が強い反対を示したらどうでしょう?苫小牧市の人口は約17万人強ですが、2018年11月には苫小牧の市民グループが、1万3000人分のカジノ反対署名を苫小牧市に提出しました。

また、海外企業の動きが一方的に活発になっていく中で、苫小牧市民は置き去りになっている感を感じており、積極反対でない住民も少し警戒感が出てきています。一方で、建設産業や観光業界はビジネスの面では非常に前向きであり、カジノ施設運営自体も雇用を創出できるため人口増加・街の発展も期待されています。

一方でカジノ運営には10000人以上の人手が必要ということもあり、人口17万人の地方都市には重く、早くも人手不足が不安視されてもいるようです。もろもろ懸念材料があるため、知事が推進したいと思ってもまっすぐ進むとはまだまだわかりませんね。目先の問題としては、知事選に注目が集まります!今後もフォローしていきましょう!

カジペディアに在籍しているライターが執筆したものです。 カジノに詳しいライターが分かりやすく丁寧にご紹介します。


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