日本カジノ法案のデメリット「ギャンブル依存症」 合法化によって増加?

日本でカジノ法案が合法化されたデメリットとして、「ギャンブル依存症」患者が増えることが懸念されていますが、ギャンブル依存法対策法案を活かし、十分な対策をすることでこのような不安は払しょくされるかもしれません。

 

日本は「ギャンブル依存症大国」

スロットマシンのリール

日本におけるカジノ法案が衆議院本会議で可決され合法化されたことで、地域の活性化などのメリットは大いにありますが、デメリットも潜んでいます。

デメリットとして挙げられているのは、カジノというとギャンブルなので、「ギャンブル依存症」になる人が増えて、今以上に「ギャンブル依存症大国」になるかもしれないということでしょう。

実は、余り知られていないことですが、日本には「ギャンブル依存症」の患者が少なくないのです。

厚生労働省によると、日本国内で「ギャンブル依存症」になっている人は全ての成人の4.8%で536万人もいます。他の国と比べると、この数字がいかに少なくないかが、よく分かるでしょう。

たとえば、他の国の患者数はというとオーストラリア2%、アメリカ1.6%、フランス1.2%、韓国、カナダ、スイス、ニュージーランドというと1%未満と日本に比べるとかなり少ない数なのです。

このような数字を見てわかるように、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)が実際に稼働を始めたら、こういったギャンブル依存症の患者数がどのようになってしまうのかが懸念されるところで、本当に世界一の「ギャンブル依存症大国」になってしまうかもしれません。

 

カジノによる影響について、有識者の見解は

日本のカジノ法案合法化による影響について、大阪の有識者検討会における見解でいいますと、一番懸念されているのは好奇心いっぱいの青少年への余り良くない影響です。

カジノ施設の許可、運営については特に慎重にすべきというのが有識者の見解で、未来ある青少年に関しては特に留意した対応をとらないと、この合法化がデメリットとなってしまいます。

考えられる対応は、一定の距離制限を設けて保護者を安心させる、非合法組織への対応を十分に検討するといったことです。

このように、カジノの青少年への影響が心配されるのは、日本で患者が少なくないギャンブル依存症への懸念からです。

未成年の内から、興味をもってしまい、余りに若いうちからギャンブルを覚えてしまうと将来的にギャンブル依存症になってしまう可能性があります。

そうなると、治療は困難で家族も大変ですし、最悪な場合として考えられることですが、将来的に仕事に就くこともできなくなってしまうかもしれません。

つまり、若者の明るい未来を奪ってしまうことになりかねないことですから、国内でこれ以上ギャンブル依存症の患者を増やさないためにも、青少年への影響についてはより慎重な対策が国としても必要ということが有識者の見解になるのでしょう。

 

「ギャンブル等依存症対策基本法案」は対策となるのか

スロットマシン

実は、日本は今まで、最大のギャンブル産業であるパチンコに何らの対策をとってきませんでした。

その上、公営競技のように公共の福祉のための納付金もなく、ギャンブル依存症の対策費も捻出せずに巨大産業として大儲けさせるのみだったのです。

また、公営競技に関しても対策費は捻出しませんでしたから、思うがままにギャンブルに走るという人も出てきて、このようなことが日本がギャンブル依存症大国となってしまった所以でしょう。

今回のカジノ法案合法化によって、カジノのデメリットであるギャンブル依存症患者を増やしてしまうということを避けるために、ギャンブル等依存症対策基本法案が衆議院を通過しました。

この法案がギャンブル依存症を増やさないための良い対策となるためには、財源をしっかりと確保することが大事です。

現在のように、日本がギャンブル依存症大国となってしまった反省を活かすためには、ギャンブル等依存症対策基本法案を活かし、これ以上患者を増やさないような対策が期待されます。

そのためには予算のみでなく、マスコミ等がカジノのデメリットを大げさに取り上げて人々の不安を煽るよりも、有益な政策論争が進むようなアシストをすると良いでしょう。

 

日本でも2018年にカジノ法案が可決

カジノ場

2018年7月20日、新たに日本カジノ法案が可決され、いよいよ日本でもIR、いわゆるカジノを含む総合型リゾートをメインに日本カジノ法案が進んでいくことでしょう。

既にこのカジノを含むIRなどを実施している諸外国を見ても、雇用やその経済効果は既に実証済みで、日本も大きな期待を膨らませています。

しかし、このカジノ法案は経済効果のメリットばかりが目立ってはいますが、カジノ法案を可決するまでには様々な問題があり、可決された今でもカジノ法案のデメリットを提唱する人間も少なくありません。

そんなカジノ法案で最もデメリットとして挙げられているのが、ギャンブル依存症です。カジノは娯楽の一種ではありますが、競馬や競艇などと同様に実際のお金がかかってくる娯楽で、ギャンブルの一種です。

自分で制御できる人間であればギャンブルは非常に楽しいものになりますが、自分に制御できない人にとってはこのギャンブル依存症という病気は非常に深刻なもので、カジノ法案はこのギャンブル依存症を更に深刻な事態にしてしまう法案ではないか?というデメリットがあります。

そんなカジノ法案が可決された今、このギャンブル依存症の対策方法について、カジノ法案に先駆けて、2018年7月6日にギャンブル依存症対策基本法が可決されました。そもそもギャンブル依存症とは、みなさんどのような人のことを指すのか分かっていますでしょうか?

アバウトに、ギャンブルが止められなくなってしまった人という認識が多いのかと思いますが、世界保健機構の診断基準では次のように説明しています。それは日常生活を損なうまで賭博を行う、病的賭博に相当する人のことをギャンブル依存症と呼んでいます。また、世界保健機構以外の団体でも同じような定義でギャンブル依存症の人を指しています。それでは既にIRを実施している諸外国では、このギャンブル依存症の人は全体の何割程度いるのでしょうか?

 

シンガポールの現状と対策

カジノテーブルに乗るチップ

例えば、シンガポールでその割合を試算すると約3%ほどでした。

この数字を低いと見る方もいるかと思いますが、全体の3%と考えると非常に多いのではないかと思います。このように既にIRを実施しているシンガポールでは、ギャンブル依存症の割合が高いものでした。

しかし、実際にIRを進めていくとこの数字が徐々に下がってきており、今ではシンガポールは1%未満までギャンブル依存症の人数を低下させることに成功しています。

シンガポールでは、2か所のIRがありますが、このカジノ法案を進めるにあたって専門の行政機関を設立し、しっかりとその対策を実行しています。

この行政機関では、ギャンブル依存症である本人ではなく、その家族や第三者機関からでもギャンブル依存症を改善できるプログラムを受講させることができ、様々なサービスや万が一の時のホットラインサービスなどを設置するという対策法で、ギャンブル依存症の人間を低下させることに成功しました。

 

韓国の現状と対策

そして、日本のお隣、韓国では全体の約10%がギャンブル依存症またはその疑いがある人という結果でした。

しかし、やはり韓国でも約5%という数値までギャンブル依存症の人数を低下させることに成功しています。

この対策としては、1ヶ月の中で15回までしかカジノ施設に入場できないように制限したことが大きいです。

 

まとめ

日本には、パチンコ、競艇、競馬などのギャンブルがはびこっているためか、ギャンブル依存症の患者の割合が世界の中でも少なくない方です。

それは、今までギャンブル依存症に対する対策を国として、行っていなかったからかもしれません。

しかし、カジノ法案が可決され、カジノによる影響がデメリットになってしまうことが懸念されている昨今ですから、国としての対策が望まれます。

実際、有識者会議でも、青少年への悪影響を懸念する声が多く、一定の距離制限や非合法組織への対応も必要でしょう。

このような懸念材料を払拭するための対策として、「ギャンブル等依存症対策基本法案」が可決されましたので、この法案が十分なカジノへの対策となることが期待されているのです。

そのために財源をしっかりと確保し、十分な対策をしないと、元も子もなくなってしまうことにもなりかねません。

「ギャンブル依存症大国」といわれないよう手厚い対策、政策論争が望まれます。

カジペディアに在籍しているライターが執筆したものです。 カジノに詳しいライターが分かりやすく丁寧にご紹介します。


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