日本カジノ法案のメリット・デメリット集約!導入するとどうなる?

2017年12月に成立したカジノ法案において、いたるところで議論が続けられている昨今。「日本にカジノができれば〇〇な効果が!」と前向きな方もいれば、「日本にカジノできたら〇〇はどうなる!?」と問題点を懸念する方もいます。

とはいえ、

  1. カジノ導入のメリット
  2. カジノ導入のデメリット

は皆さんしっかり理解しているでしょうか。そして、その利点欠点って本当に納得できるものですか?

今回のカジノ法案可決は他国ではなく、ここ日本。自分たちの生活を守る、または促進させるためにもカジノ法案の状況は今のうちに抑えておきましょう!

 

カジノ法案とは?簡単におさらい

そもそもカジノ法案ってなんぞや!という方のために簡単におさらい。

カジノ法案とは、カジノ合法化を推進する法案のことで、「許可を受けた民間事業者であれば、認められた地域で統合型リゾート(IR)を経営してもいいよー!」という内容になります。

つまり、政府が公認すれば条件の範囲内で、カジノ、会議場、ショッピングモールといったカジノを含む大規模施設(IR)を経営できるようになるというわけです。

また、カジノ法案について詳しく知りたい方や最新情報を抑えたい方は以下からご確認ください。「なんだか難しいな!」という方に向け、かみ砕いて解説しています。

 

日本にカジノを導入するメリットは?

早速、本題に入りますが、日本にカジノを導入する場合、どのようなメリットがあげられるでしょうか。

個々によりさまざまな意見があると思いますが、ここでは巷でいわれているメリットを5つ挙げてみました。

  1. 外国人観光客増加による経済効果
  2. インフラ整備による地域の活性化
  3. 地域雇用の創出
  4. 税収アップによる財政健全化
  5. 自治体サービスの向上

 

外国人観光客増加による経済効果

日本にカジノができれば、「外国人観光客が増加し、大きな経済効果が得られるだろう」という点が第1のメリットです。

そもそも現在の日本は、日本人の内需(国内の需要)があまり期待できません。これは高齢化や人口減少などが背景にあるとされますが、モノが売れない(お金が落ちない)となると景気は悪くなる一方で、各企業から雇用者まで、大人から子供まで誰もが嬉しくない世界となります。

しかし、以前あった「中国人の爆買い」のように、外国人観光客がたくさん訪日し、いっぱいお金を落としてもらえたら話は別ですよね。

筆者はこれをスーパーインバウンドと勝手に呼んでいますが、実際にアメリカのIR企業が試算したデータによれば、日本カジノの市場規模は1兆5000億円ほど。

でもこの算出って約8割を日本人客とした場合でしょ?という疑問もありますが、本当に成功すれば大きな経済効果が得られます。

統合型リゾートを設置して、インバウンドで稼ぐ狙い!

 

インフラ整備による地域の活性化

ここでいうインフラとは、主に「交通」に関することで、道路の拡張や各路線の延長、それに紐づく様々な開発をさしますが、統合型リゾートのようなどデカい施設をつくるとなれば、少なからずインフラの整備が行われます。

たとえば、2020年に開催される東京オリンピックに向けたインフラ整備では、東京メトロ有楽町線の延伸や羽田空港の発着枠拡大が進行中です。

つまり、これらインフラ整備が行われるということは、「移動が楽になる」や「渋滞(混雑)が緩和される」ことはもちろん、道路や駅が改善されることで、耐震性が増したり、水害リスクが軽減するなど、たくさんのメリットがある(地域が活性化される)ということ。

ガタガタな道を歩き、ぎゅうぎゅう詰めのなか片道1時間の電車に乗る生活と、キレイな道を歩き、わずか数十分の電車に乗れば目的地へ到着する生活。

もちろん後者のほうが地域は活性化されますよね!

インフラ整備が入ることで、IRに紐づく交通関連・施設などが改善され、より利便性の高い地域に!

 

地域雇用の創出

全国に3カ所しか創られないカジノに大量の雇用?…とバカにしてはいけません。

統合型リゾートはそもそもカジノ施設のみではなく、ホテルや飲食店、スパやショッピングモールといった様々な施設が入るため、実際に建設が決まれば大量の雇用が生まれます。これが第3のメリットです。

カジノだけで見ても、

  • ディーラー
  • ピットボス
  • フロア・パーソン
  • テーブルマネージャー
  • シフトボス
  • メカニック
  • カジノホスト
  • カジノコンシェルジュ
  • セキュリティ部門

…と数多くの職種があるほか、統合型リゾートの景気が上向きになれば、カジノ関連の産業も潤い、自然と雇用機会が増加するはず。

試算的には15000人以上…といわれていますが、上述したIR関連の産業も視野にいれれば、数倍まで跳ね上がるのではないでしょうか。

IRを建設するだけでも、たくさんの雇用が生まれる!成功すれば更なる雇用という好循環が!

 

税収アップによる財政健全化

2019年10月予定されている消費税の増額(8% → 10%)など、税収策が各方面で考案・実施されていますが、今回のIR法案では、カジノ関連収入の30%~50%(収益に伴う)をカジノ税として徴収する見通しです。

  1. 3,000億円未満:30%
  2. 3,000~4,000億円まで:40%
  3. 4,000億~5,000億円まで:50%

これらは、すでにカジノが合法化されているマカオ、シンガポール、ラスベガスなどを参考に算出したとみられますが、もし成功すれば財政に大きな黒をもたらすとされます。

しかし日本の場合、これに加えて法人税など諸々の税がかかるため、「投資家が逃げるよ!」といった声も数多く見受けられるのが現状です。

また、政府が公言したカジノ税の使い道は、カジノ法案で懸念されている「ギャンブル依存症対策」や「社会保障などの公益に」…とのこと。

腑に落ちないことも多々ありますが、問題なくIRから税収できれば財政の向上へ繋がります。

※「財政健全化」=赤字や債務などにより悪化している財政状況を改善させ、国や地方公共団体、いわゆる公的部門の”借金を削減”すること

カジノ税で引っ張ったお金を各政策に!

 

自治体サービスの向上

本当にカジノ税があの税率でいいのか?という問題はさておき、カジノ税で徴収したお金は「国」とIRが建設された「地方自治体」で折半される予定です。

統合型リゾート(IR)から多額の税収が入るということは、その地域内の福祉、都市開発、文化保護、観光…など、さまざまな地域住民の生活向上策につかわれる可能性があるということ。

建設された自治体において…と限定的な話ではありますが、”日本”としてみればとても嬉しい話となります。

自治体サービスがUPし、住民生活の質が向上すれば、さらに快適な環境に!

 

日本にカジノを導入するデメリットは?

メリットがあるものにはデメリットがつきもの。もちろん、日本のカジノ導入においてもいくつかの問題点が確認されています。

以下について様々な賛否両論はありますが、順を追ってみていきましょう。

  • ギャンブル依存症の増加
  • 治安の悪化
  • マネーロンダリングの可能性

 

ギャンブル依存症の増加

第1の懸念されている点は、大金を賭けるイメージがあるカジノを導入することで、「ギャンブル依存症が増加すのでは?」というものです。

確かにギャンブルは自制ができればとても楽しい娯楽ですが、”負けを取り返そう”という野望にかられるプレイヤーは抑制が効かなくなり、依存症や多重債務者(ものすごい借金を抱えている者)となるリスクも十分に考えられます。

現に厚生労働省が公表した、パチンコ、競馬、競艇…といった賭博(日本では遊技という扱い)におけるギャンブル依存症の調査結果では、「生涯で依存症が疑われる成人は、国内に360万人ほど」だそう。

しかし、この320万人という結果の約78%は「パチンコにお金を使ったことがある」程度の回答で、ギャンブル”依存症”といえるかはかなり不透明。さらには直近の1年で見ると依存症は0.8%まで下がるそうです。

また、そもそも”遊戯”と区分けしているパチンコをなぜ、ギャンブル依存症の調査に含めたのか …など矛盾すべき点も多数。

もちろん、懸念すべきリスクがあることも確かですが、現状のデータで増加する増加しないを判断するのは極めてナンセンスといえるでしょう。

懸念すべき点は確かにある。しかし、現状のデータをみると、ギャンブル依存症が増加するとは言いきれない状況。

 

治安の悪化

第2の懸念されている点は、富裕層が遊ぶブラックなイメージがついたカジノを日本に導入することで、「地域の治安が悪化するのでは?」というものです。

確かに、文化やマナーが異なる大勢の外国人が特定のスポットに押し寄せることを想定すれば、治安が悪化することも十分に考えられます。さらに、治安が悪化すれば警備コストもかさむため、いろいろな方面でマイナスです。

しかし、「日本には既にパチンコがあるのに、カジノはNGなのか?」「パチンコは深夜営業NG、カジノは基本的に24時間、当然深夜の徘徊率はあがるだろ」など様々な見解があり、IR誘致には少なからずメリットもあるため、非常に難しい議題となります。

少なからず治安は悪化すると推測されるが、中には”治安は悪化しない”という意見も。限られたコストの中でどれだけの対策を施すのか。とても難しい議題。

 

マネーロンダリングの可能性

最後、第3の懸念すべき点は、カジノに対するスキル不足の日本が、統合型リゾートという未知数の施設を導入することで、「マネーロンダリング(資金洗浄)に悪用されるのでは?」という点です。

そもそもマネーロンダリングって?という方のために解説しておきますが、マネーロンダリング(資金洗浄)とは、違法な手口によって手に入れた”金”をクリーンな状態へ偽装(洗浄)する行為をさし、テロ活動や麻薬取引などの”犯罪にも利用されやすい”とされます。

このマネーロンダリングは、

  • 構造化
  • 一括現金密輸
  • 現金取引型事業
  • 取引偽造
  • 企業買収取引
  • 銀行手配
  • 不動産
  • 循環取引
  • 黒い給与
  • カジノ

…など様々な手口があるのですが、そのなかでもカジノは極めてマネーロンダリングしやすい(バレにくい)と言われており、犯罪者の中では「マネーロンダリングするならマカオのカジノ」という言葉もあるようです。

実際に、資金洗浄するためにマカオを訪れるという人は多くいるようで、2013年に実施した「反腐敗キャンペーン」というマネーロンダリング防止策の翌年は、マカオカジノの売上が約半分に落ちこんだという事例もあります。

また、「カジノはチップを使ってゲームをする」という特有のシステムであることも資金洗浄しやすい要素のひとつで、

  1. 現金を持ち込む
  2. チップへ交換
  3. ちょっと遊ぶ
  4. もう一度現金化(または小切手)
  5. カジノを出る

というステップを踏むだけでクリーンなお金へ返還完了。銀行などを経由せずとも、莫大な資金がキレイになるのです。

カジノ経験のない日本がマネーロンダリング対策(AML)を整備できるのか?

 

まとめ

日本に統合型リゾート(IR)をつくれば、日本経済が潤うなどたくさんのメリットがある反面、国際的な犯罪を招くといったデメリットもあります。

確かに何事にもメリットがあるものにはデメリットがつきものですが、日本の未来を明るくするためのIR誘致が負の誘致になることだけは勘弁。

日本カジノについて、皆さんもいまいちど考えてみてはいかがでしょうか。

 

カジペディアに在籍しているライターが執筆したものです。 カジノに詳しいライターが分かりやすく丁寧にご紹介します。


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