アイルランドの「カジノマリノ」で「カジノ」はできませんよ

カジノという言葉にはギャンブルの賭場などのイメージがつきまとうものですが、本来の語源はこういった意味合いのものではないのをご存知でしょうか。ここからはカジノの語源やアイルランドにあるカジノの名前がつきながらも一般的なカジノではない「カジノマリノ」などについて触れていきます。

CASINOの語源

カジノの文字

まずは「カジノ」の語源について見ていきましょう。「カジノ」という言葉は賭け事を行う場や施設のことを指しますが、「Casa」という単語に「ino」という語尾がついたことで「Casino」という言葉が生まれたとされています。
この「Casa」という言葉はイタリア語で「家」という意味があり、その一方で「ino」には「小さい」や「かわいらしい」という意味がある接尾語です。
ここで言われる「Casa」とは、もともとイタリアの王侯貴族などが持っていた別荘のことを指していたといわれています。そしてこれらの別荘は貴族たちが持つ城や屋敷よりは小さいものであるため、「ino」をつけて「Casino=小さな家」と呼ばれていました。
この当時保養地にあるCasinoにやってきた王侯貴族たちは、他の貴族など多くの客人を招き、パーティーをたびたび開いていたようです。そしてそのパーティーの中で余興としてカードゲームなどが行われ楽しんでいたとされているのです。
パーティーで行われていたこれらの遊びはいつしか現在の「カジノ」として多くの人が集まる社交場となり、賭けが行われるギャンブル場としてビジネスが成立する形へと変わっていきます。
時代が流れ16世紀以降になるとこのようなカジノは「上流階級の人が集まるサロン(社交場)」という側面でヨーロッパ全土へと広がっていくことになります。ヨーロッパのカジノではドレスコードが厳しいことなど敷居が高いですが、上流階級向けの社交場だったことを考えると納得できるのではないでしょうか。
ラスベガスを代表するアメリカのカジノはヨーロッパから伝わったものではありますが、旅人向けの娯楽として始まったという説もありヨーロッパのように敷居が高いものではなく、カジュアルな形式になっています。
またマカオや東南アジアなどのカジノもラスベガスのカジノを模範にしたものと言われているので、ヨーロッパのそれほど堅苦しいものではなく、カジュアルなものが多いです。

知る人ぞ知る観光スポット

アイルランドには「カジノマリノ」という建物があり、名前を聞いただけでは「カジノ」と思ってしまいがちですが、この建物は一般的に言われるカジノではなく、アイルランドの隠れた観光スポットとされています。
「カジノマリノ」があるマリノ地区はアイルランドの首都ダブリンからやや北東に行った場所で、ダブリン湾を臨むことができる見晴らしのいい場所です。そしてこのマリノ地区の中にある「カジノマリノ」は、17世紀に地中海を旅行していたチャールモント伯爵が「ギリシャ式の美しい家をアイルランドに建てたい」と夢を描いたことから始まります。そしてイギリスの歴史にもその名を残し、「サー」の称号をも与えられた名建築家のウィリアム・チェンバースに建築を依頼して15年の月日をかけて建築された建造物です。
その後売りに出されるものの、アイルランド政府が後にこれを買い取って修繕工事などを行い、現在も美しい姿を見ることができます。
カジノの本来の意味である「小さな家」とも言うべきたたずまいながら建物の内部はさまざまな装飾やこだわりのレイアウトが施され、外見から見ると1階建てに見えるにもかかわらず実は2階建てというギミックもあります。
これ以外にも歴史的な建造物として見どころは多く、夏場であれば夜の8時まで営業しているので他の場所の観光をした上で訪れることもでき中ではブラックジャックやポーカーなど、カジノで遊ぶようなゲームもできますがお金を賭けることはできないので注意が必要です。
ガイドブックにも乗っていない隠れた名所ですが、18世紀のヨーロッパの建造物の中でも代表的なものにあげられるほど顕著な建物で、アイルランドを訪れたら1度は行っておきたい観光スポットです。

ここまでのまとめ

2枚のトランプ

アイルランドにある「カジノマリノ」はカジノの名前がついていますが、ギャンブル場としてのカジノではなく「小さな家」というカジノ本来の意味を持つ建造物です。名前だけ見てカジノだと思って行ってしまうと肩透かしを食うことになりかねませんが、歴史的な建造物ですのでカジノという考え方は抜きにして、観光などの意味合いでも訪れてみる価値があります。
「カジノマリノ」を訪れたときにはその構造や風情を楽しむのはもちろん、カジノ好きな人はカジノマリノの中で実際に行われていたであろうパーティーや、余興としての遊戯に想いを馳せてみてはいかがでしょうか。

総括

いかがでしたか。今回はギャンブルの場や施設を意味する「カジノ」の語源やアイルランドにある「カジノ」の名前がつきながら観光スポットである「カジノマリノ」について見てきました。
本来は王侯貴族の別荘を意味していたことからヨーロッパのカジノが大人の社交場として敷居が高い点や、地域ごとのカジノの違いなど語源をひも解くことで深い意味があることが分かることでしょう。
これらを知ることで経営側が「ハウス」と呼ばれることなど、カジノの楽しみ方の幅も広がるのではないでしょうか。

カジペディアに在籍しているライターが執筆したものです。 カジノに詳しいライターが分かりやすく丁寧にご紹介します。


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