アメリカカジノの歴史

「アメリカのカジノっていつ、どこで、どのように始まったの?」と疑問を持つ人もいると思います。アメリカカジノの始まり、発展、そして現代に至るまで、アメリカカジノの歴史とストーリー、さらにこれからの将来性について見ていきます。

はじまり

カジノで遊ぶ人

アメリカカジノの始まりは1800年代のゴールドラッシュ時代にまでさかのぼります。一獲千金を夢見て多くの人々がカリフォルニアに訪れましたが、そのカリフォルニアの金脈に向かうまでの中継地点として利用されていたのが砂漠の中の小さな窪地でした。この窪地は砂漠のオアシス的な役目を果たし、やがてこの地に一定数の人々が定住するようになります。これがラスベガスの前身といわれています。

しばらく続いたゴールドラッシュも金が取りつくされたことにより終わりを迎えましたが、同時期に世界恐慌の波がアメリカにも押し寄せたこともありカリフォルニア州は金鉱から農業への転換を図ることにしました。しかし、ネバダ州のほうでは基軸となる主要産業がなく、これからどうやって財源を得ていくかということが問題でした。そこでネバダ州は財源確保のために賭博を合法化することにしたのです。これが1931年のことです。

運が良かったことは、ちょうど1931年に世界恐慌の経済政策のひとつとしてアリゾナ州とネバダ州の州境にある「フーバーダム」の建設が開始されたことです。ダム建設のため多くの労働者がネバダ州のラスベガスに訪れ、つかの間の休息と遊びとしてカジノを利用しました。

このフーバーダムは1939年に完成しました。砂漠のど真ん中にあるこのダムにより、水と電気の巨大なエネルギーを得ることができるようになったラスベガスは巨大都市としての第一歩を歩み始めます。

発展期

1940年代ごろのラスベガスはまだそれほど大きな街ではありませんでした。そこに、ベンジャミン・シーゲルというニューヨークのマフィアが訪れます。シーゲルは自身のマフィアの勢力拡大のためにラスベガスに手を伸ばし、カジノ経営やホテルの建設に力を入れました。このころからカジノとマフィアの結びつきが強くなったといわれています。

1946年、シーゲルは600万ドルを投資してプールやゴルフ場を備えた巨大リゾートホテル「フラミンゴ」を誕生させました。大きな期待を背負って開店したフラミンゴですが、オープンしてから客足は全く伸びず2週間で休業を余儀なくされました。この失敗と600万ドルという損害を出したシーゲルをマフィアが許すはずもありません。さらに、同じ時期にシーゲルが売り上げを着服しているといううわさが流れシーゲルは身の危険を感じるようになりました。

フラミンゴのオープンから半年後の1947年6月、シーゲルは邸宅にて愛人とくつろいでいるときに9発の銃弾を浴びて暗殺されてしまいました。享年42歳。暗殺を企てたのは同じマフィア仲間であったガス・グリーンバウムの可能性が高いといわれています。そしてこのガス・グリーンバウムがシーゲル亡きあとカジノを経営していくことになります。

最初は経営に失敗したフラミンゴですが、皮肉にもこの巨大リゾートを一目見ようとやがて多くの人がラスベガスに訪れるようになります。それを境にマフィアは次々と新たなカジノやホテルを建設し、今に至る大きな発展を遂げていくことになりました。

アメリカカジノの”今”と”これから”

ルーレット

巨大カジノタウンとして発展を遂げたラスベガスですが、当初はマフィアが支配していたということも事実です。しかし大富豪として知られるハワード・ヒューズが政治家たちに働きかけたことでカジノライセンス法を改正され、それからは一般企業もカジノに参入することができるようになりました。それからというものラスベガスだけでなく多くの州でカジノが解禁され、さまざまなリゾート・アミューズメントと融合したカジノ施設がオープンしていくようになりました。現在、アメリカ全50州のうちでカジノが解禁されている州は23州となっています。(観光客の多いハワイ州ではカジノは禁止)。

多くの州でカジノが合法化されているアメリカですが、同時に現在アメリカではあまりに多くのカジノが乱立してしまっているという問題も起こっています。アメリカ政府はカジノの数の制限を行っていないため、現在アメリカ全土に900以上のカジノがありいわば競争過多による苦境に陥っているといわれています。近年アメリカの大手カジノ企業が自国ではなくアジア参入に熱心なのもこうした背景があるのではないでしょうか。

ひとつの州におけるカジノの数か多くなれば、州全体の売上は多くてもカジノひとつあたりの売上は大きく下がってしまいます。現にネバダ州のカジノひとつあたりの売上はアメリカ国内で最低となっています。カジノが盛んなアジアや今後解禁される日本ではカジノの総量が中央政府によって制限されています。健全なカジノ運営という点では、アメリカ政府もカジノの総量を制限し適正にコントロールする必要があるといえるかもしれません。

まとめ

アメリカカジノの発展はゴールドラッシュの時代から始まり、マフィアによる支配、一般企業の参入、巨大娯楽化という流れで進んできました。現在、アメリカの大手カジノ企業が日本でカジノ建設を請け負うためのPR活動を盛んに行っています。日本ではどんな形のカジノが生まれるのかもぜひ注目しておきたいところです。

カジペディアに在籍しているライターが執筆したものです。 カジノに詳しいライターが分かりやすく丁寧にご紹介します。


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