世界のIR企業 シーザーズ・エンターテイメント(アメリカ)

1937年設立のシーザーズ・エンターテイメントは、ラスベガスを中心に主にアメリカ国内でIR展開を行っています。また、当初は海外進出に対して消極的でしたが、破産申請を行ったことで方針を変えたため、今後は日本への進出も十分に考えられます。

シーザーズ・エンターテイメントの概要

カジノで遊ぶ人

2010年11月23日にハラーズ・エンターテイメントから改名する形で誕生したシーザーズ・エンターテイメント(Caesars Entertainment)は、ラスベガスに本社を置くカジノホテルチェーンです。1937年に設立された同社は、数多く存在するカジノの運営会社の中でも突出して豊富な歴史のある会社であり、ラスベガスだけでも9つのカジノ関連施設を経営しています。

また、同社はラスベガスだけでなく、ラスベガスと同じネバダ州にあるリノやニュージャージー州、さらにはカナダをはじめとした海外にまで進出しています。その結果、現在ではアメリカ国内が中心ではあるものの50以上ものカジノやホテルの展開を行っており、設立から80年以上が経過してもなお、その規模を拡大しています。

一方、昨今ではIRの一部としてカジノを運営するスタイルが主流となっていることからも分かるとおり、カジノだけで十分な採算を上げることは世界的にみても困難となりつつあります。このことから、同社ではカジノやホテルだけでなく、レストランやコンサートなどの幅広い事業をIR内で展開しています。

その結果、現在、同社が運営するIRでは、有名ミュージシャンによる定期公演の開催や世界的に有名なシェフが料理長を務めるレストランの招致にも成功しており、幅広い「エンターテインメント」を提供する企業となっています。

また、シーザーズ・エンターテイメントの歴史を語る上で外せないのが、2015年に破産申請を行ったということです。その原因としては、他のIR運営企業のようにマカオやシンガポールなどへの進出を積極的に行わなかったことが指摘されましたが、倒産にまではいたりませんでした。そのため、大規模なリストラなどはあったものの、提供するサービスに大きな影響はおよびませんでした。

主な運営施設

アメリカ国内を中心としてカジノやその関連施設を展開するシーザーズ・エンターテイメントでは、主に以下の施設の運営を行っています。

シーザーズ・パレス

「シーザーズ・パレス」はシーザーズ・エンターテイメントが運営を行うIRの中でも特に規模の大きなもののひとつです。開業は1966年にまで遡ることから、現在ではラスベガス内でも特に老舗のカジノとして観光客を中心に人気を得ています。

また、建物内には「コロシアム」と呼ばれる劇場があり、ここでは有名ミュージシャンによる定期公演なども行われています。

ハラーズ・ラスベガス

「ハラーズ・ラスベガス」は、1973年に「ホリデーカジノ」として開業したIRです。こちらのIRは1997年にシーザーズ・エンターテイメントの前身にあたるハラーズ・エンターテイメントが買収したことで「ハラーズ・ラスベガス」に改名されました。

開業当時は大型のIRとして人気を誇りましたが、現在ではさらに大型のIRが乱立したことから人気は下火になりつつあります。

フラミンゴ・ラスベガス

「フラミンゴ・ラスベガス」は1946年に開業したIRであり、鳥のフラミンゴをイメージさせる特徴的な外観は世界的によく知られています。こちらのIRはベンジャミン・シーゲル氏によって開業された後、数多くの企業によって買収が繰り返され、現在ではシーザーズ・エンターテイメントによって運営が行われています。

シーザーズ・ウィンザー

ラスベガスを中心としたアメリカ国内でのIR展開を積極的に行ってきたシーザーズ・エンターテイメントですが、カナダのオンタリオ州にあるウィンザーという町でもIRを展開しています。

このIRを「シーザース・ウィンザー」と呼び、カジノがあまり盛んではないカナダにおいても多くの観光客を集めることに成功しています。

日本IRへの関心は?

日本の風景

アメリカ国内を中心としたIR展開を積極的に行ってきたシーザーズ・エンターテイメントは、他のIR運営企業と比べると海外進出に対して消極的であるというイメージが先行していました。そのため、日本でのカジノ解禁に合わせたIR展開も行わないのではという声が多数を占めていました。

しかし、2015年に破産申請を行うにいたった同社では従来の方針を改め、それまで消極的であった海外進出に対しても積極的な姿勢をみせるようになりました。その結果、日本において俗にいうカジノ法案が可決される前の2018年3月には同社の最高経営責任者が来日し、具体的なIR展開のビジョンを自身の講演にて発表しました。

そこでは、日本の芸術や文化を取り入れた責任あるゲーミングを推進する家族向けIRの展開を目標とすることや、具体的な候補地として大阪を挙げることなどが示され、進出計画が具体性を帯びていることが窺えました。また、最高経営責任者は日本滞在中に大阪府知事や大阪市長に面会するなどしたことから、日本でのIR展開に大いに関心を持っていることは明白といえます。

まとめ

1937年の設立以来、破産申請なども経験してきたシーザーズ・エンターテイメントは、数多く存在するIR運営企業の中でも突出して経験が豊富な歴史ある企業といえます。また、破産申請を経験したことで海外進出に対しても積極的な姿勢を示すようになったことから、日本で正式にカジノが解禁されれば、ほぼ間違いなくIR展開を開始するといえるでしょう。

カジペディアに在籍しているライターが執筆したものです。 カジノに詳しいライターが分かりやすく丁寧にご紹介します。


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