カジノで働くにはどうしたらいい?~シドニー編~

「カジノで働く」と一口に言ってもそのカジノがどの国のもので、どのように運営されているかにより、またカジノ内の職種によって、必要となる技能、知識、能力(資格や経験)が異なります。

どの国でも共通に言えることは、その国の母国語で会話ができることと、必ずこの職種の雇い主との間に労働雇用契約をしなければいけないことです。

ここではシドニーのカジノで働くためにはどうしたら良いかについてお話ししたいと思います。

カジノ内にもいろんな職種がある

カジノの運営は様々な仕事で成り立っています。

・キャッシャー
カジノの脳や心臓部とも言うべき場所と職種で、基本的にディーラーのいないカジノはあってもキャッシャーの無いカジノは見たことがありません。

私の本職は金融(特に銀行)関係のシステム基盤を設計する仕事なので分かるのですが、キャッシャーに勤める友人にこれまでに聞いてきたことを総合すると、銀行の窓口業務、金庫からの出金/入金、マーカー(小切手)処理、さらに最近と言っても10年以上前からですが、キャッシュカードを使った口座振替、ATMの使用案内、そして日本では警備会社が行うのが主流ですが、カジノではATMの現金の出し入れなど、まさに銀行業務と同じです。

各処理とも一人では行わず、必ず二人以上の確認があり、上役のサインを必要としています。後ほどディーラーの仕事として説明しますが、この手順は各テーブルゲームのチップと現金の交換でも同じです。

具体的な仕事の内容や体制などは信頼性セキュリティの問題があるのでここでの説明は控えさせて頂きますが、日本で銀行へお勤めの経験があればかなり採用される可能性は高まると思います。クレジット会社や消費者金融会社など融資系の金融の経験では、難しいと思います。

・カジノホストおよびフロアパーソン
ゲーム運営、チップと現金の交換管理、各テーブルでの配当のチェック(ディーラーとのダブルチェック)、チップの補給管理、マーカー発行の許可、またカジノホストには接客やキャッシャーとカジノ内との連絡対応、カジノ内のトラブル対応、フロアパーソンにはテーブル(大概は複数のテーブルを島として管理)でのトラブル対応、ディーラーの判断出来ないことの決断など複数のことをこなします。

ラスベガスでは私程度の客にも担当のカジノホストが着くことが通常でしたが、シドニーでは相当なVIP(メンバーズカードのプラチナクラスの中でもかなりの高額ベットをする人)でない限り、特定のカジノホストが個人の担当になることはありません。大体がチームでお客さんに対応しています。
RSGライセンスを持っているとこは必須条件となります。

・ディーラー
ゲームの進行、チップの配当、フロアパーソンの振り出すマーカーのサイン、チップと現金の交換はもちろん現金を数える役目もあり、チェックはフロアパーソンが行います。

ただ、近年は昔からテーブルゲームで行われていたものも機械化されてきているものが多く、ディーラーの数は減ってきています。
RSGライセンスは必須となります。

ちなみにディーラーはカジノホスト、フロアパーソンと異なり技術職に分類されます。ディーラーが職務上フロアパーソンを兼ねることはあっても、その逆はありません。これはRSGライセンスをもっているか否かとは別の話です。

カジノではカジノチップは現金と同じ価値のものです。それを触ることが出来る数少ない職種になります。

・カジノ道具のメンテナンス
ルーレット台、クラップス台の水準調整、スロットマシンのアジャストや故障修理などカジノゲームで使われる道具のメンテナンスを行う仕事です。

私の知る限り、ディーラーが兼ねていることもあるようですが、最近はルーレットでさえ機械化が進んでいるので専門の技術を持った人が行っている場合が多く見受けられます。

私は機械相手のゲームは苦手なので正しいかどうかは雇用される場合に確認した方が良いと思いますが、カジノオープン中のトラブルはディーラーやフロアパーソンが対応し、手に負えない場合にコールされて出てくるので、カジノ内に待機しているようではないように思われます。

トーナメントなどのイベントのためフロア内のレイアウトを変更する時などには工程スケジュールに基づいて立ち会いをしているのを見たことがあります。

尚、この仕事も技術職に分類されます。各技術会社の指定のライセンスがあると思いますので、就職したい会社へ問い合わせ下さい。ニューサウスウェルズ州としては特に制限のあるライセンスは無いはずです。

・セキュリティー
日本の警備会社でイベントの警備に当たるような仕事ではなく、カジノ内の私設警察と考えたほうが良いと思います。かなり体力を必要とします。場合によってはお客様を守るため盾になる覚悟も必要だと思います。

また、お客さんへのインフォメーション係のようになることもあるので、カジノ内の施設のみならず、ザ・スターの他のリゾート施設の場所などを案内出来ると好印象をもたれる反面、「自分はカジノ設備のことしか分かりません」と言いインフォメーションセンターへ行く案内だけをするほうが、私的にはいかにもザ・セキュリティという強い人の印象を持ちます。

警察官や軍隊などで、出世ではなく犯人を捕まえたり害となる人を排除することの正義感に燃えている人にはうってつけの仕事です。
但し、自身の生命のリスクがあることは覚悟がいります。

私の感触ですが、黒人の方が多い気がします。失業率が多い割にはあまり競争されていないのは、もしミスをするとぺナルティーがあるからかもしれません。

・VIPラウンジの飲食接客
高級レストランのウエイター、ウエイトレス、料理人などをイメージして下さい。料理人になるのには調理師の資格が必要な場合と、飲み物を調合するなどの許可程度のものがあります。

もちろんお客としてですが、私の経験では自国語(英語)の他、多数の言語の会話能力があるとかなり雇用される期待は高いと思われます。

シドニーの場合、パースほどでは無いですが、西洋系のお客さん、中国系のお客さんが多いようなので、フランス語、イタリア語、ロシア語、ドイツ語、中国語などで会話が出来ると有利なのではないでしょうか。

ライセンスとしてニューサウスウェルズ州のRSAを持っていることが必須条件となります。

ディーラーになるには?

シドニーでディーラーになる前提で、お話しします。

まず、英語力(listening,speaking,writing,reading)の証明としてIELTSでオーバーオール6.0以上のスコアは必須だと思います。安全を見るなら、listening,speakingは6.5スコアはあったほうが良いと思います。IELTSは2年ごとに受験しないと証明の掲載がなくなりますので注意して下さい。

参考までに私は2008年にオーバーオール6.5スコアをとってシステム設計の仕事をしましたが、現在はもう証明発行出来ないので履歴書へ書くには再度受験する必要があります。

ギャンブルに携わる仕事(ディーラーなど)を希望するならニューサウスウェールズ州のRSGライセンスを取得する必要があります。

またカジノは社交場の特質上、飲食/風俗の店舗にも分類されますので、RSAライセンスは持っていた方が良いですが、入社試験では多少のギャンブルの知識は問われると思います。ただ、カジノでディーラーとしてだけ働きたいだけなら、RSGライセンスだけがあれば求人応募は出来るはずですが採用の確立は低くなると思います。

RSA、RSGの取得自体は、それぞれの職種の知識と取得する州の関係州法を学べば、それほど困難なものではありませんが、これがあれば希望の仕事が出来るというものではありません。

シドニーのザ・スターで働きたければザ・スター(エコー)エンターテイメントグループの社員になる必要があります。当然採用試験があります。

求人情報はどこ?

ザ・スターシドニーでの就業を希望であれば、必要な証明書、ライセンスを揃えて下記URLをご参照下さい。
https://www.starentertainmentgroup.com.au

 

まとめ

日本人が自国以外の国で働いて報酬をもらうには、必ずその国で定められた法律に従わなければなりません

オーストラリアの場合は、ワーキングホリデーという比較的報酬を受けとり易いシステムが利用できますが、それでもお金でもらうなら税金は発生しますし、その金額や労働条件を雇い主と契約(雇用契約)を結ばなければなりません。

ほぼ全ての国でカジノは外貨を含むお金を扱います。カジノを持つ国の殆どで、自国のカジノで払われたお金を他国へ持ち出すには大きなハードルがあります。

そして、カジノは自国の国民の雇用創出を目的とする場合が殆どです。職種にもよりますが、その国に定住または永住している人の働き場と考えてほぼ間違いありません。

オーストラリアのカジノは国でがっちり管理され、各州の州法で厳しく取り決められたルールで守られています。

永住の意思の無い外国人に外貨を扱う仕事を任せるとは思えませんが、1990年代にディーラー技術を磨いていたスターシティカジノで働いていた友人がおり、現在はビザ期限れで日本に戻っています。

全く無理ではないかもしれませんが、時代が違いすぎる上、その後ライセンスも出来ていますので、道義的にシドニーに永住するのでなければ、そこで出世ラインの仕事(ディーラー、フロアパーソン、カジノホストなど)は考えないほうが良いと思います。

職種にもよりますがワーキングホリデーでも最初からカジノで働くことを目的にすることはお勧めできません。シドニーの社会情勢を熟知の上、検討するべきです。

滅多にありませんが雇用契約を結んだ会社がたまたまカジノの運営をしている会社と受発注関係にあった場合、例えば、清掃業者、運搬業者、セキュリティ会社あるいはカジノで使用している機器のメンテナンス会社などの場合、偶然カジノに出入り出来るなどを期待する程度に考えておいたほうが良いと思います。

以下はそれでも、どうしてもという方への説明です。

どの職種を希望するにせよ英会話/英語力、IELTSの各モジュールでオーバーオール6.0くらいのスコアは欲しいです。

カジノで働くだけなら、ライセンスの必要の無い仕事もあります。

職種にこだわる場合は働く州のRSAライセンス、RSGライセンスは持っていた方が良いです。

入社試験では外国人の場合、シドニーの州法や社会背景も問われると思います。

但し、現在シドニーは失業率が高くなってきているので市民と仕事の取り合いになるので、かなりの専門スキルがないと会社からのビザの取得支援は難しいと思われます。

自分の技能を生かして、その国の易となることを目的として正式なビザを取得して、その国へ永住(永住ビザにも期限があります。ニューサウスウェルズ州は5年だったと思います)して雇用される必要があります。

もうひとつ、働くのとは異なりますが、お金を公然と手にする方法があります。

シドニーで開催されているイベントへ参加し賞金としてお金をもらうことです。アスリートのギャンブル版とお考え下さい。

ゴルフのトーナメント、競馬の馬主・調教師・騎手・厩務員などのように、カジノのトーナメントにもプロポジションの人がいます。

トーナメントの賞金やギャンブルにより勝ったお金を自分のものとして自国へ持って帰るには当然色々な手続きや納税が必要になりますが、持ち帰ることは出来ます。

特に、これからIR法案を成立させて、カジノを含む統合リゾートで外国からの旅行者にお金を使ってもらおうとしている日本で、失業率の高いシドニーへ短期間に出かけてカジノを含む統合&リゾートで仕事を行うことはモラルハザート(倫理の欠如)と言わざるを得ないと私は考えます。

カジペディアに在籍しているライターが執筆したものです。 カジノに詳しいライターが分かりやすく丁寧にご紹介します。


友達にもシェアしましょう!